【間取り図の略語】レベル2:聞いたことのある頻出表記を明確に【打ち合わせで役立つ知識】

今回のテーマは「間取り図の略語:レベル2」です。

間取り図を見た時に現れる略語の表記について書いていきます。
これは新築一戸建ての際に図面に書かれる表記とも共通しています。

基本的には「お客様にわかりやすく」表記しているはずですので、各名称を漢字やカタカナで書かれていることも多いです。
しかし、スペースの都合や慣習によって略語で書かれることも普通にあります。

今回は聞いたことのある名称を多く紹介しています。
聞いたことはあるけれど、略語ではこう表すのか。聞いたことはあるけど、こういう定義になっていたのか。なるほど、と思っていただければ幸いです。

【CL】:クローゼット

「クローゼット」、和室の場合ですと「押入れ」ですね。
洋服を収納する場所、というイメージでやや高い位置にハンガーをかけるためのパイプが渡してある場合がほとんどです。

「クローゼット」の場合、注意して見たいのは扉の開き方です。
「押入れ」のように襖ではないことが多く、扉の開き方によっては周辺の家具の配置などが限られる場合があります。

発展系として次に紹介する「WIC」「WTC」があります。
ただし収納力だけで言うと、最も省スペースで収納を行える形は「クローゼット」です。

【WIC・WTC】:ウォークインクローゼット・ウォークスルークローゼット

憧れの「ウォークインクローゼット」です。
ぱっと見「トイレ」の「WC」と間違えそうになるので、個人的に常に注意しています。

「クローゼット」は部屋の中に立ち扉を開けて前面にある洋服等を取り出しますが、「ウォークインクローゼット」はその名称の通り一歩中へ入ることができる広さがあります。
そのため前面と左右面の両方(もしくはどちらか片面)に収納を行うことができます。
通常は「クローゼット」よりも奥行きがあり収納力は抜群ですが、角のスペースをどう使うかがポイントだと思っています。

「ウィークスルークローゼット」は通り抜けができるタイプです。
そのため左右両面に収納を行う形となっています。
同じ広さならば「WIC」の方が収納面積は広くなりますが、2箇所からアクセスできると言う便利さがあります。

ちなみに「ファミリークローゼット」という言葉も最近流行っています。
こちらは建築的に定義された名称ではなく、「家族分の衣類を収納する場所」と言う意味で使われています。
つまり、住人がどう使うかの問題ということです。
「WIC」をファミリークローゼットとして使ったり、ランドリールームにファミリークローゼットを設置する場合が多いように思います。
もちろん設計時にはわかりやすいように図面に記載することもあります。
その際の略字としては「FC」が使われます。

【Pantry】:パントリー、収納

キッチン周りに置かれる収納のことです。
こちらはまだ?略字がありません。
「パンの貯蔵庫」が語源である通り、缶詰やレトルト食品など長持ちする食材を保管しておくことが多いです。
また普段使いしないようなキッチン用品から、来客の際に隠したい家電を配置する方も少なくありません。

収納力の限られるシンク下の収納やアクセスのしづらい天吊収納と違って、大容量で収納したものを一覧できるパントリーは大変便利です。
そのため奥行きよりも表面積を多く取りたい設備になります。

【SB】:シューズボックス・下駄箱

玄関のそばに「SB」とあれば「シューズボックス」です。
ぱっと見こちらは「SoftBank」に見えるのでインターネット関連の何かかなと思っちゃいますね。

「シューズボックス」の場合、床から天井まで場合もありますし、上面を物置きとして利用できる場合もあります。
間取り図だけではわからない部分です。

【SIC・SCL】:シューズインクローゼット・シューズクローク

玄関の隣に置かれる「土足で入ることのできる収納」です。

玄関で必要となるのは靴の収納だけではありません。
傘、遊び道具、アウトドア用品、レジャーグッズなどかなり大型のものが置かれがちです。
そんな要望に答えるのに「シューズクローク」はぴったりです。
通常は玄関の裏的な存在となり、来客からはうまく隠される設計がなされます。

【RF】:ロフト・屋根裏部屋

Roof Floorとは屋上のことですが、間取り図ではロフトのことを指します。
もちろん単に「ロフト」と書かれていることもあります。

ロフトとは部屋の上部を利用した収納空間です。
狭い空間を効率的に使うことができ、アパートやマンションでも備え付けられていることは多いです。
何よりなんとなくワクワクします。

ロフトがある部屋にする場合は、その高さと広さ、アクセスの方法を確認しましょう。
見取り図にも広さだけは点線で表現されていることが多いですが、高さについてはどうやって折り合いをつけているのかが重要です。
またロフトには階段を備え付けることができません。
階段をつけると上階とみなされてしまうため、通常はハシゴなどが使われます。

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